妊娠期の歯について

初夏の晴れ晴れとした青空が嬉しい季節となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回は、妊娠中の虫歯についてお話したいと思います。
妊娠期の口腔はホルモンバランスの変化によって唾液の分泌量に変動が起こりやすくなっています。
また、妊娠中は食に対する嗜好の変化や間食の回数が増えたりし、歯垢がたまりやすいです。

 

妊娠期のつわりがある場合は、歯磨きの際に不快に感じやすく、特に奥歯がおろそかになりやすいこともあります。
これらの理由によって妊娠期は虫歯になりやすいため予防が必要になります。
<虫歯の予防ポイント>
・ヘッドが小さい歯ブラシやタフトブラシの使用を試してみる
・糸ようじや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れをとる
・歯磨きが困難な場合は洗口液を口に含んでうがいをするだけでも虫歯への予防となります
・体調が良い時間に磨く
・食後にキシリトールが含まれているガムなどを噛むと唾液の分泌が増えて口の中を健康な状態に近づけてくれます

 

一度できた虫歯は自然治癒することはないため、少しでも痛みや歯に違和感などを感じた際は早めに受診していただくことが好ましいです。
また、定期的に歯科健診へ行くことも初期段階で虫歯を発見でき、早期の治療に繋がります。
妊娠中の歯科検診は、安定期である妊娠5ヶ月~8ヶ月の時期がおすすめです。
妊娠初期はつわりがあるなど体調が安定してないことや妊娠後期ではお腹が大きくなり姿勢の維持が困難となります。
また、自治体によっては妊娠中に歯科検診を無料で受けられたり、自己負担が少なくなるなどの「歯科検診受診券」があるので確認してみてください。

 
妊娠期から虫歯に対して注意して生活を送ることで、出産後も赤ちゃんとの食器共有などで虫歯菌がうつる可能性を防ぐことにも繋がります。
妊娠中は普段よりも虫歯になりやすい時期だと認識していただき、お口の中を清潔に保つことで、生まれてくる赤ちゃんと自分の歯と健康を大切にしてくださいね。