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2023年4月4日
1. 子宮頸がんとは
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症します。
日本で毎年約11,000人の若い女性が子宮頸がんを発症し、毎年約3,000人が尊い命を落としています。30歳代までに癌の治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も、1年間に約1,000人います。
日本の若い女性の健診率は低く、早期発見が難しいのが現状で、若い女性の子宮頸がんが明らかに増えてきています。また、検診を受けていても診断がつきにくい種類の腺がんも増えています。
2. ヒトパピローマウィルス(HPV)とは
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんを始め、肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマ等多くの病気の発生に関わっています。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。
3. 子宮頸がんワクチン
定期健診とワクチン接種の両方が、女性のために非常に重要です。
子宮頸がん予防のためにHPV感染を防ぐワクチンが開発されました。子宮頸がんワクチン接種により、若い女性の健康を脅かす子宮頸がんの発症を約7割予防することができます。
報道されているワクチン接種後のいくつかの症状は、ワクチンそのものによるものではなく、主に接種時の痛みなどによる反応です。痛みや副反応について丁寧に説明することで、最近は接種する方が増えてきています。
副反応が出た場合は、予防接種法により救済がされるワクチンです。
4. 標準的なワクチン接種スケジュール
2価ワクチン「サーバリックス」、4価ワクチン「ガーダシル」、9価ワクチン「シルガード9」の3種類があります。
定期接種対象者は、小学校6年から高校1年相当の女子で、予防接種法に則り無料で接種できます。1997年4月2日から2008年4月1日生まれの女性で、過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない方も、2025年3月末まで無料で接種できます。
接種回数と接種間隔は下の図をご参照ください。
※1:1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。
5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
※2・3:2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※2)、3回目は2回目から3か月以上(※3)あけます。
厚生労働省「9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について」ホームページより引用
5. 子宮頸がんワクチン接種について
定期予防接種の子宮頸がんワクチンは9価ワクチン「シルガード9」をおすすめしています。ワクチン接種は、産婦人科(白子ウィメンズホスピタル)で行っています。